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「今月のヒヤリハット、まだ出てないよ」
……はい、と返事はしたものの、書くことがない。
先月も、その前も出した。でも今月は、ヒヤリとした覚えがないんです。
しかたないので、指を止めて思い出そうとする。何も出てこない。ネットで「ヒヤリハット 例文」と検索して、似た話を自分のライン名に置き換えようか、と一瞬考える。
その手前で、この記事を読んでみてください。
先に結論を書きます。
ネタが無いんじゃありません。探している場所が狭いだけです。
正直に書くと、私も同じです。毎月提出のルールがある職場だと、ネタは普通に尽きます。 出すもの自体が無い月がある。
ただ、調べていくうちに気づいたことがありました。私たちが「ヒヤリハット」だと思って探しているものは、国が数えている範囲よりずっと狭いんです。
この記事では、ヒヤリとしていない出来事から探す3つの方法を書きます。例文集は載せません。理由は後半に書きます。
まず結論:ネタが無いのではなく、探す場所が狭いだけです
「ヒヤリハット ネタ切れ」で検索すると、記事はたくさん出てきます。読んでみると、だいたいこう書いてあります。
- 報告しやすい雰囲気を作りましょう(←上司・安全担当者向け)
- 報告の基準を全員に周知しましょう(←同上)
- 4M(人・機械・方法・管理)の視点で見直しましょう
上2つは、そもそもあなたに決定権がない話ですよね。仕組みを作れる立場なら、最初から困っていない。
そして残った「4Mで見直す」も、正直、あの場で役に立ちません。分類の枠をもらっても、中身が無いから困っているわけで。
私たちが詰まっているのは、分類の仕方じゃないです。
「ヒヤリとした瞬間」を思い出そうとして、何も出てこない。 これだけ。
だから、この記事でやるのは1つです。思い出す対象を変えます。
毎月ヒヤリとするほうが、たぶんおかしい
ここは先に言っておきたいところです。
毎月必ずヒヤリとする職場って、けっこう危ないと思いませんか。
月に1回、命の危険を感じるレベルのことが起きている。それが12回続く。……そっちのほうが問題ですよね。
つまり、こういう構造になっています。
ネタ切れの正体
・提出は毎月(会社が決めたペース)
・でも、ヒヤリとする頻度は毎月じゃない(現実のペース)
このズレが、ネタ切れの正体です。あなたの安全意識が低いからでも、注意力が足りないからでもありません。数が合っていないだけ。
念のため書いておくと、これは「毎月出させる会社が悪い」という話ではありません。毎月出すルールには、それなりの理由があります。 期限を決めないと、安全の話はあっという間に後回しになるので。
ただ、ズレがあることを分かったうえで探すのと、自分が悪いと思いながら絞り出すのとでは、疲れ方がまったく違います。
「ヒヤリハット」は、労働安全衛生法に一度も出てきません
意外かもしれませんが、これは事実です。
労働安全衛生法にも、労働安全衛生規則にも、「ヒヤリハット」という言葉は一度も出てきません。
気になったので、e-Gov法令検索から両方の条文データを丸ごと取ってきて、全文を検索してみました。結果は0件。 規則のほうは条文だけで1,400以上ある大きな法令ですが、それでも1回も出てきませんでした。
つまり、「ヒヤリハットを毎月1件提出する」というルールは、法律で決まっているものではありません。 会社が自分たちで決めた、自主的な安全活動です。
なので、ここははっきり書いておきます。
責められる話ではありません
書くことがない月があっても、あなたが法律違反をしているわけではありません。
……ただし。
「じゃあ出さなくていいのか」というと、そうではないんです。ここから先が、この記事の本題になります。
でも、あなたが出した1件には、ちゃんと行き先があります
法律に「ヒヤリハット」という言葉は無い。でも、すぐ隣に、これのための条文があります。
労働安全衛生法の第28条の2です。
事業者は、(中略)危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づいて(中略)労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。ただし、(中略)製造業その他厚生労働省令で定める業種に属する事業者に限る。
労働安全衛生法 第28条の2(事業者の行うべき調査等)
リスクアセスメントと呼ばれるものです。危ないところを洗い出して、対策の優先順位をつけて、手を打つ。あれです。
注目してほしいのは、ただし書きです。「製造業」が名指しで書かれています。 つまりあなたの職場の話です。
そして、この条文にもとづく国の指針には、こう書かれています。
安全衛生委員会等(中略)の活用等を通じ、労働者を参画させること。
危険性又は有害性等の調査等に関する指針 4(1)ウ
参画。 つまり、現場の人間が中身を出すことが、はじめから前提になっている。
あなたが出す1件は、その材料です。 会社のノルマを埋めるための紙切れではなく、職場の危険を洗い出す作業の、入力データのほう。
書類は何のために書くのか、という話は、検査記録についての記事でも書きました。構造はまったく同じです。
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工場の検査記録は何のために書くのか|意味が分かると漏れが減る
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。 毎日おなじ紙に「異常なし」って書いてるんですけど……これ、何のために書いてるんでしょう。ハル アヴァンその疑問、まっとうです。私も最初はただの作業だと ...
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国は「ヒヤリとした瞬間」より、ずっと広く数えています
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。
さっきの指針には、国が出した施行通達(役所が「この指針はこう読んでください」と説明する文書)がついています。そこに、こう書いてあります。
指針の6(1)の「危険な事象が発生した作業等」の「等」には、労働災害を伴わなかった危険な事象(ヒヤリハット事例)のあった作業、労働者が日常不安を感じている作業、過去に事故のあった設備等を使用する作業、又は操作が複雑な機械設備等の操作が含まれること。
平成18年3月10日 基発第0310001号
もう一か所、材料の集め方についても書かれています。
「災害事例、災害統計等」には、例えば、事業場内の災害事例、災害の統計・発生傾向分析、ヒヤリハット、トラブルの記録、労働者が日常不安を感じている作業等の情報があること。
平成18年3月10日 基発第0310001号
読み飛ばさないでください。「ヒヤリハット」と同じ列に、ヒヤリとしていないものが並んでいます。
現場の言葉に直すと、こうなります。
| 通達の言葉 | 現場で言うと |
|---|---|
| 労働者が日常不安を感じている作業 | ヒヤリとはしてないけど、なんとなく怖い作業 |
| 操作が複雑な機械設備等の操作 | やりにくい・気を使う・間違えそうな操作 |
| 過去に事故のあった設備等を使用する作業 | 前に誰かがやらかした設備 |
| トラブルの記録 | 危なくはないけど、うまくいかなかったこと |
この記事の結論
ヒヤリとしていなくても、書いていいんです。
これは私が言っているのではなく、国が「その情報も集めなさい」と事業者に向けて書いている話です。
「ヒヤッとした瞬間」だけを探していたら、そりゃ尽きます。でも「なんとなく怖い作業」なら、たぶん今この瞬間も1つ2つ思い浮かびませんか。


ここからは、その広い範囲をどう探すかを3つに分けます。
探し方1:先月から「変わったところ」を探す
国は、リスクアセスメントをいつやるかまで決めています。労働安全衛生規則の第24条の11です。
(これは会社に向けた決まりです。私たち作業者に調査の義務がある、という話ではありません。借りるのは「危険はどこで生まれるか」という見方だけです。)
一 建設物を設置し、移転し、変更し、又は解体するとき。
労働安全衛生規則 第24条の11(危険性又は有害性等の調査)
二 設備、原材料等を新規に採用し、又は変更するとき。
三 作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するとき。
四 (中略)危険性又は有害性等について変化が生じ、又は生ずるおそれがあるとき。
全部「変わったとき」なんですよね。
危険は、いつもの作業からいきなり生えてくるわけではなくて、何かが変わったところに生まれる。国はそう考えている、ということです。
そして、指針にはこうも書かれています。
機械設備等の経年による劣化、労働者の入れ替わり等に伴う労働者の安全衛生に係る知識経験の変化(後略)
危険性又は有害性等の調査等に関する指針 5(1)オ
人が変わったこと、設備が古くなったことも「変化」に入っています。
これを現場の目線に落とすと、探す場所はこうなります。
先月から変わったところ
・新しい設備・治具・工具が入った/古いものが撤去された
・材料・品番・ロットが変わった(同じ形なのに滑る、重い、バリが違う)
・手順書が改訂された/やり方が「今日から変える」と言われた
・置き場・通路・パレットの位置が変わった
・人が変わった(新人が入った、応援が来た、ベテランが抜けた)
・設備が古くなってきた(音が変わった、動きが渋い、ガタがある)
ヒヤリは毎月ありません。でも、変化は毎月あります。
「先月と何が変わったか」で振り返ると、ここが一気に埋まります。
探し方2:「いつもと違った日」を探す
指針には、集める情報についてわざわざ念押しされている一文があります。
定常的な作業に係る資料等のみならず、非定常作業に係る資料等も含めるものとする。
危険性又は有害性等の調査等に関する指針 7(1)
そして解説には、「非定常作業についての情報が抜け落ちやすい」から特記した、と書かれています。
非定常作業。つまりいつもと違うことをした日です。
兵庫労働局が現場向けに出しているリーフレットにも、こう書かれています。
些細なことでもためらわず出しましょう。災害の多くは非定常時に発生しており、些細と思えることほど重要であったりします。
兵庫労働局「ヒヤリハット活動でリスクアセスメント」
いつもと違う日、心当たりありませんか。
いつもと違った日
・段取り替えをした(治具の付け替え、金型交換、条件出し)
・材料切れ・欠品で、いつもと違う流し方をした
・設備の調子が悪くて、だましだまし使った
・人が足りない日に、普段やらない工程に入った
・急ぎの指示が入って、順番を飛ばした
・掃除・片付け・点検をした(普段は開けないカバーを開けた)
・初めての品番を流した
このへんは、ヒヤリとしたかどうかに関係なく、国が「危ない側」に数えている場面です。
もしその日「危ない」と思って手が止まったなら、その判断自体が正しかった、という話は別の記事に書きました。
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「止める・呼ぶ・待つ」と教わったのに、待っていたら怒られた ― 工場で迷ったときの判断の基準
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。 「分からないことがあったら、止めて・呼んで・待て」って教わりますよね。でも実際に待ってると「なんで止まってるの」って言われて……。ハル アヴァンそれ、 ...
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探し方3:自分以外と、まだ起きていないことを探す
3つ目です。これも行政の文書がはっきり書いています。
体験したヒヤリハットだけではなく、他の作業者が体験しているのを見たと言うヒヤリハットや、こうなるのではないか?と予測したヒヤリハットも有効です。
兵庫労働局「ヒヤリハット活動でリスクアセスメント」
つまり、探す対象は「自分が」「実際に」体験したことだけではないんです。
自分以外・まだ起きていないこと
・他の人がやりにくそうにしていた場面(届いていない、無理な姿勢、片手で持っている)
・新人に教えていて「ここ危ないから気をつけて」と自分が言った場所
・こうなったら危ないな、と予測できること(まだ起きていない)
・応援や他部署の人が入ったとき、迷っていた場所
とくに2つ目。「気をつけて」と言った時点で、あなたはもう危険を特定しています。
新人に注意した内容は、そのままヒヤリハットの材料です。あれを毎回「言葉」で伝えて終わりにしているのは、正直もったいない。
ひとつだけ、大事な注意を書いておきます。
ここだけは外さないでください
人を書かないでください。場面を書いてください。
❌「◯◯さんが危ない持ち方をしていた」
⭕「あの棚の上段は、片手で下ろすことになりやすい」
前者は密告になります。後者は改善案になります。同じ出来事でも、書き方ひとつで別物になります。
それでも、作り話はしないでください
ここまで読んでも、どうしても出てこない月はあると思います。
その月に例文を写して出すのだけは、やめておいたほうがいいです。
理由は「バレるから」ではありません。もっと自分に返ってくる話だからです。
あなたが出した1件は、そのまま消えるわけではなく、対策になって現場に戻ってきます。 「ここは危ない」と書けば、カバーが付いたり、置き場が変わったり、手順が1つ増えたりする。
つまり、実際には起きていないことを書くと、実際には要らない対策が、あなたの作業に足されます。 使いにくくなった治具、意味の分からない確認項目。それを毎日使うのは自分です。
もうひとつ。作り話が混ざるほど、本当に危ない1件が埋もれます。 読む側は、どれが本物か分からなくなるので。
だから、この記事では例文集を配りません。渡すのは「見つけ方」であって、「作り方」ではないからです。
厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」には、他社のヒヤリ・ハット事例がたくさん公開されています。あれは見る価値があります。ただし、写すためではなく、目を作るために見てください。 「うちにも似た場所があるな」と自分の現場を歩き直すのが正しい使い方です。
本当に何も無かった月は
しぼり出して作り話を書くくらいなら、「今月は特にありませんでした」と正直に書いて出すほうが、活動としてはずっとまともです。何も出せなかったこと自体が、職場にとっての情報になります。
書き方は、1行足すだけで変わります
ネタが決まれば、あとは短くていいです。ここは深追いしません。
「〜しそうになった」で終わらせず、「あのまま進んでいたら、どうなっていたか」を1行足す。 これだけで、だいぶ通りやすくなります。
1行足すだけ
❌ 棚の上段から箱を下ろすとき、バランスを崩してヒヤッとした。
⭕ 棚の上段から箱を下ろすとき、片手が届かず体をひねる形になり、バランスを崩した。あのまま落としていたら、足元にいた人に当たっていた。
この例文をそのまま出さないでください
これは書き方の形を見せるための例です。中身は必ず自分の現場のものに差し替えてください。 そのまま出したら、この記事が止めたかったことそのものになります。
もうひとつ。「かすっただけだから、大したことない」と思って書かないでいる人へ。
国の指針には、リスクの重さの見積り方について、こう書かれています。
過去に実際に発生した負傷又は疾病の重篤度ではなく、最悪の状況を想定した最も重篤な負傷又は疾病の重篤度を見積もること。
危険性又は有害性等の調査等に関する指針 9(2)イ
実際にどうなったかではなく、最悪どうなり得たかで見る。 国がそう言っています。だから「かすっただけ」も、堂々と出していいんです。
なお、原因の欄が「確認不足」で止まってしまうとか、書いた対策が差し戻されるという悩みは、それぞれ別の記事にまとめてあります。この記事は「書く前」の話なので、そちらへ渡します。
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明日、ひとつだけできること
全部やろうとしなくて大丈夫です。ひとつだけ。
今日の帰りに、これだけ
帰る前に、「今日、いつもと違ったこと」を1つだけメモする。
スマホのメモでも、作業日誌の端でも、手の甲でもいいです。危なかったかどうかは、判断しなくていい。 「違ったこと」だけ拾う。
段取り替えをした。材料が硬かった。応援の人が入った。あの棚が使いにくかった。——それで十分です。
これを1週間やると、月末に「何も無い」状態になりません。 提出の日に思い出そうとするから出てこないだけで、その日のうちなら、たいてい1つはあるんですよね。
これで毎月ラクに書けるようになる、とまでは言えません。職場によって求められる量も違うので。ただ、月末に真っ白な紙とにらみ合う時間は、かなり減ると思います。
危険の見つけ方は、本来「教わるもの」です
最後に、ひとつだけ広告を挟みます。その前に断っておきたいことがあります。
危険を見つける目は、生まれつきの勘ではありません。訓練で身につくものです。 そして本来、安全衛生教育は事業者が行うものだと労働安全衛生法59条に書かれています。自腹で取れ、という話ではまったくないです。
そのうえで、「教わる機会がないまま、なんとなく現場に立っている」という自覚がある人には、選択肢として書いておきます。
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現場系の資格講座を見てみる|SAT ▶※現場系の資格に対応したeラーニング講座。作業のリスクを構造で捉える考え方は、こういう講座の入口部分に入っていることが多いです。まずはどんな講座があるか見てみるだけでも大丈夫です。
※会社が費用を出してくれるケースもあります。申し込む前に、まず職場の安全衛生担当者に「これ、会社で受けられませんか」と聞いてみてください。 そのほうが早いことも普通にあります。
よくある質問
毎月強制的に書かされるのですが、これは決まりなんですか?
法令上の義務ではありません(本文のとおり、条文に「ヒヤリハット」は出てきません)。会社が決めた安全活動です。ただ、労働安全衛生法4条には、労働者側にも「事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に協力するように努めなければならない」と書かれています。拒否する話ではなく、協力の中身をどうするかという話だと考えるのが現実的だと思います。
ケガをしてしまったときも、ヒヤリハットに書くんですか?
いいえ。ヒヤリハットはケガに至らなかったものです。実際にケガをして休業した場合は、会社が労働基準監督署へ報告する別の手続き(労働者死傷病報告/労働安全衛生規則97条)の対象になります。まず職場に報告してください。
同じネタを何回も出していいですか?
対策が済んでいないなら、出していいと思います。1回書いて何も変わっていないなら、それは解決していないということなので。ただ、まったく同じ文面を繰り返すより、「前回報告した◯◯だが、まだ変わっていない」と書き足すほうが、読む側は動きやすいです。
手袋や保護具のことを書くと、いつも同じ内容になります。
保護具は、国の指針では対策の優先順位でいちばん最後とされています(危険な作業をやめる → 設備で防ぐ → ルールで防ぐ → 保護具、の順)。なので「保護具を着ける」だけで終わらせず、その手前の3つに何か書けないかを先に考えると、内容が変わってきます。※もちろん、決められた保護具は着けてください。ここは「対策としてどう書くか」の話です。
手袋については、そもそも着けてはいけない作業がある、という記事も書きました。
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手袋をしてはいけない作業がある|素手が怖いときにできること
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。 「手袋外して」って言われるんですけど、素手で切粉さわるの、正直こわいです……。ハル アヴァンその感覚、正しいですよ。しかも法令のほうも「素手で我慢しろ ...
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「気をつけます」と書くと、いつも直されます。
上と同じ理由です。「気をつける」は人の注意力に頼る対策なので、優先順位がいちばん下にあたります。「止めてから手を入れる」「置き場を変える」のように、やり方や物のほうを変える書き方にすると通りやすくなります。
まとめ
この記事のまとめ
・ネタが無いのではなく、探す場所が狭いだけ。「ヒヤリとした瞬間」だけを探すから尽きる
・毎月ヒヤリとするほうがおかしい。 提出のペースと、現実のペースがズレているだけ
・「ヒヤリハット」は労働安全衛生法にも規則にも出てこない(全文検索で0件)。件数は会社が決めたもの
・でも、その1件の行き先はある。 安衛法28条の2のリスクアセスメント。ただし書きに製造業が名指しで入っている
・国の通達は「日常不安を感じている作業」「操作が複雑な機械設備」「トラブルの記録」もヒヤリハットと同じ列に数えている。 ヒヤリとしていなくても書ける
・探し方1=変わったところ(設備・材料・手順・人・経年)。ヒヤリは毎月無いが、変化は毎月ある
・探し方2=いつもと違った日(段取り替え・材料切れ・急ぎ・掃除)。国が「抜け落ちやすい」と名指ししている
・探し方3=自分以外と、まだ起きていないこと。 新人に「ここ危ないよ」と言った場所は、そのまま材料
・人を書かない、場面を書く。 密告と改善案は、書き方で分かれる
・作り話はしない。 ズレた対策は、毎日使う自分に返ってくる
・明日できること=帰る前に「今日いつもと違ったこと」を1つメモする
最後に。
書くことが思いつかないのは、あなたが鈍いからではありません。
ヒヤリとしていない=何も無かった、ではないんです。「あそこ、ちょっと嫌だな」と思っている場所は、たぶんもうある。それを書いていいと知らなかっただけです。
今日の帰りに、1つだけメモしてみてください。


この記事の出典
・労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第4条・第28条の2・第59条|e-Gov法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000057
・労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第24条の11・第97条|e-Gov法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032
・厚生労働省「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(平成18年3月10日 指針公示第1号)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11300000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu/0000077404.pdf
・厚生労働省安全衛生部安全課「危険性又は有害性等の調査等に関する指針 同解説」(施行通達=平成18年3月10日 基発第0310001号を収録)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001393624.pdf
・兵庫労働局「ヒヤリハット活動でリスクアセスメント」
https://jsite.mhlw.go.jp/hyogo-roudoukyoku/var/rev0/0045/8117/hiyarihat.pdf
・厚生労働省「職場のあんぜんサイト」ヒヤリ・ハット事例
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/hiyari/anrdh00.html
※法令・指針の情報は2026年8月21日時点のものです。自分の職場のルールや、報告の要否・書き方については、職場の安全衛生担当者にご確認ください。